毎日のように雪が降る、今週の西和賀町。
積雪は2mを越えました。
聞くところによると、昨日は全国積雪ランキング4位だったそうです。
メダルまであと一歩…。
カメラを片手に町内を歩くと、背丈よりも積もった雪が両側の視界を遮り、まるでいつもの道とは違ったところを歩いているかのようです。
この日の北上線は、線路への落雪のため運休。
乗降するひとのない駅前も、ひっそりとしていました。
時折起こる吹雪が、体の芯まで堪えます。
線路では、レール連結部の除雪。
列車が走っていなくても、欠かせない作業です。
湯田庁舎近くの踏切は、半分以上埋まっていました。
こちらも背丈以上の雪が遮り、向こうの湖畔公園へは行けません。
屋根の雪下ろしも、欠かせない作業です。
スコップやスノーダンプで、大量の雪を下ろしています。
ここでは、下ろした雪が屋根まで到達しそう!
家々が密集したところでは、こんな光景も。
隣同士の屋根の雪が、積もったまま頭上を塞いでいます。
「こうなってしまったら危ねがら、解けて落ちるのを待つしかねぇんだ」
一方、向かいの家では落ちた雪がこんなに…。
「側壁やられちまうからよ、これ早く取り除がねばなんねぇんだよ」
だいぶ進んだようですが、これを無くすのも大変そうです。
湯田庁舎は屋上が平らなので、雪がどんどん積もります。
屋上の端のほうは雪庇(せっぴ)がせり出し、いつ落ちるかわからないので危険です。
と、いうことで職員の皆さんが雪庇落としをします。
ちなみに西和賀では雪庇のことを「まぶ」と言います。
なので、「まぶ落とし」ですね。
積もりっぱなしだった屋上は、歩くのも大変!
一歩踏み込む毎に「ズボッ」と足が沈んでしまいます。
周りの家々も、大量の雪が積もっています。
屋上から見える錦秋湖は、全面凍結の上に雪が積もって真っ白!
この光景だけ見ると、湖なのかどうかもわかりませんね。
まぶ落としも、量が量だけに大変!
あまりにも大量だとスノーダンプで落とすのは危険なので、スコップで少しずつ落とすのだそうです。
でっかいまぶが落ちてきましたよー!
下に落ちた時の「ドドン!」という音と風圧もものすごい!
こんなのが直撃したら大変です。
除雪や雪下ろしで溜まった雪は、除雪車で積まれます。
一気にかき上げるその様が、なんとも頼もしい!
そして、ダンプに積まれた雪の行き先は…。
「ドドドドドーーー!」
重低音を響かせながら、一気に川へ落とされます。
空になったダンプが去っていくと、また雪を積んだダンプが来てドドドー!
それが去ると、また次のダンプがひっきりなしにやって来ます。
びっしりと張った川面の氷には、捨てられた雪に押されてできたひび跡が。
まるで、北極の海を渡る大型船からの風景のような…。
そんな雪国・西和賀町の冬の日常。
「毎日雪かき、大変ですね~」と言うと、「本当、大変だぁ~!」と言う言葉の反面、明るい笑顔を見せてくれる西和賀の皆さん。
その前向きさはどこからくるのだろう?
ただ、雪と共存する生活というのは、そういう心構えが大事なのかも知れませんね。
(さとう)