1月19日(日)、毎月恒例となるカタクリの会主催・奥羽自然観察会が開催されました。
この日で277回目となる今回は、これまた1月の観察会では定番となる「冬の廻戸小屋」。
町内廻戸(まっと)地区で見られる樹木の冬芽などを観察します。
参加者は町内外から13名。常連の方もいらっしゃいました。
国道107号から廻戸川沿いの道を進んだ先に、廻戸小屋があります。
実はこの小屋、カタクリの会会長の瀬川強さんが20年以上前に住んでいたことがある場所なのだそうです。
春にはカタクリや福寿草が咲き乱れるスポットなのですが、今は冬。
2m以上の積雪で、あたり一面が別世界になっています。
雪道を進むには、スキーやスノーシューは欠かせません。
持っていない人には、瀬川さんがかんじきを貸してくれました。
雪化粧した、廻戸川沿いに見える山々の景色。
白一面の山もいいですが、カラマツや杉のアクセントのある風景も味があっていいですね。
雪の中から、ひょっこり枝を出している木を発見。
これは「トチノキ」の枝です。
側芽(茎の側方から出る芽)が対生(左右対称に出る)のが特徴で、とても珍しいのだそうです。
そして決定的な特徴!
トチノキの冬芽は、樹脂で覆われ触るとベタベタしています(光沢がかっているのが見えますか?)
寒さや乾燥を防ぐためとか、虫や鳥から守るためなど諸説あるようですが、理由は定かではないようです。
雪道をどんどん進むと、今度は雪の中に動く生き物を発見!
よ~く目を凝らしてみると…。
いた!
体調は1cmに満たないほど、気をつけていないと見落としがちなこの生き物。
初めて見るようで、実際はいても気付かなかったかもしれません。
「セッケイカワゲラ」というこの虫、西和賀では「ユキムシ」と呼ばれています。
産卵のために上流のほうへ向かっているのだそうで、元気に雪の中を歩き回っていました。
-10℃~10℃の間でしか生きられないそうなので、手にとったら死んでしまいます。
見つけたら、そっと見守っておきましょう。
旧焼却場を過ぎしばらく歩くと、廻戸小屋に到着です。
あまりの雪の多さに、小屋がすっぽりと隠れていました。
頃合いのいい場所を踏み固めて、さらに足場となるところを掘り固めていくと…
ジャーン!
即席の椅子とテーブルの出来上がり!
ここで昼食をとりました。
食後には、みんなで童心に帰って雪遊び。
静かな雪景色の中で、この時だけは笑いの絶えない賑やかなひと時でした。
最後に、参加者全員で小屋の上に登り記念撮影。
カメラマンの瀬川さんが小さく見えます。
この風景を見ると、春にはここ一面にカタクリが咲き乱れるとは想像できませんよね。
きっとこの雪の下で、じっとエネルギーを貯めているのでしょう。
それまでのお楽しみです!
(さとう)