湯川温泉にある中尊寺ハス池公園には、平泉の中尊寺より株分けされたハス、『中尊寺ハス』が植えられています。
『中尊寺ハス』は、昭和25年の学術調査の際、奥州藤原氏四代・泰衡の首桶から種子が発見されました。
その後の培養により平成10年に開花に成功、実に800年もの眠りから覚めた奇跡の花なのです。
※『中尊寺ハス』については、姉妹サイト『平泉FAN』でも紹介されていますので、是非ご覧ください。
平泉の黄金文化が栄えた時代には、西和賀町内の金山から採掘された金が平泉に運ばれ、繁栄を支えたと伝えられています。
『中尊寺ハス』は中尊寺のほかに、藤原氏とゆかりの深い場所に限り株分けされています。
その中のひとつが、湯川温泉の中尊寺ハス池公園なのです。
公園が整備され、株分けされたのが昨年の4月。
残念ながらその年は花を咲かせることができなかったそうです。
今年こそはと期待をせずにはいられません。
6月26日、まだ開花には早いかなと思いつつも、場所確認も兼ねて現地へ行ってきました。
ここが、中尊寺ハス池公園の池です。
池が見下ろせる高台には東屋もあります。
ゆっくりくつろぎながらハスを眺め、中世の時代に想いを馳せるのもいいですね。
色鮮やかな葉っぱはあるものの、花の気配はまだありませんでした。
それでも、居合わせた方によると数日前よりは葉っぱが大きくなってきたとのこと。
これは、ちょっと期待できるかもしれません。
シオカラトンボ君も、その日を心待ちにしているようです。
さて、数日後…。
沢内の県道1号を走りながら、ふと道端を眺めると、そこには驚きの光景が…。
じぇ!
じぇじぇ!
じぇじぇじぇ!
いっぱい咲いてる!
池の上に鮮やかに咲き誇るハスの花が!
…と思いきや、これはよく見るとスイレンの花。
ハスは葉っぱが丸く撥水性があるそうなので、これは違います。
とは言いつつ、この時点ではそのことには気づかず…。
湯川温泉の中尊寺ハスももしかしてと思い、気になって仕方がありません。
お昼ごはんも後回しで、すっ飛んで行きました。
6日ぶりの池の様子。
葉っぱは、少し大きくなったかな?
ついに、つぼみを発見!
たった一つだけど、薄いピンク色のつぼみがかわいく膨らんでいました。
まるで800年前の時代に誘われるかのような不思議な魅力と、小さいながらも立派な花を咲かせようとする生命力を感じました。
感動です!
無事に花開くまで、当分は目が離せないですね。
そしてこの日も、花開くのを心待ちにしているシオカラトンボ君でした。
(さとう)